病気紹介 緑内障 2022.11.01 Tweet Share RSS この記事のタイトルとURLをコピーする 緑内障では眼の中の水(眼房水)の流れが悪くなり、視機能に障害が出ます。犬・猫では眼が大きくなってきた、眼が痛そう、涙・目ヤニが多いなどの症状で来院される場合が多いようです。眼の中、全身状態に明らかに異常がなく発症する原発性緑内障と、何らかの病気が眼の中あるいは全身に存在することで発症する続発性緑内障とに分かれます。 1)緑内障の検査 細隙顕微鏡検査:眼の表面(角膜)から眼の中にかけての異常を確認します。 眼圧検査:眼房水の流れを数値にて評価します。犬・猫の緑内障では眼圧は上昇する場合が多いです。 眼底検査:視神経等眼の奥の状態を観察します。 隅角検査:隅角と呼ばれる眼房水の流出部位を観察します。 2)治療 内科療法:点眼薬、内服薬および注射薬などによって眼圧を下げます。 外科療法:内科療法への反応が悪くかつ、視機能が保たれている場合に選択されます。毛様体破壊術、前房チューブシャント術などを実施します。 3)慢性緑内障への治療 治療をしても視機能を失ってしまった場合、最終的な治療として眼球摘出術、強膜内シリコンボール挿入術(+眼球内容除去術)、硝子体内薬液注入術が実施されます。 なお、治療方法は、緑内障の原因によっても異なります。 図.緑内障を発症した柴犬の眼。眼はやや大きくなり、眼圧も高い状態が続いていたため角膜も濁っています(左)。結膜部では強い充血も認められます(右)。 眼の異常に気付かれたら、早めの受診をお勧めします。また、当院では「眼の健康診断」も実施しています。 Tweet Share RSS この記事のタイトルとURLをコピーする 糖尿病について 前の記事 尿石症(尿路結石) 次の記事
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